今作では『Somersault』以降に表現した新たな方向性を更に奥深く突き詰めつつ、バンドが成熟した“今”だからこそもう一度あの頃に戻ったインディーポップを鳴らした楽曲が共に1枚のアルバムに詰まった大傑作に仕上がっている。アルバムはどこか懐かしい気持ちにさせられるキラキラとしたギターとノスタルジックでエモーショナルなDustin Payseurのヴォーカルが感傷的に心の奥くに刺さる「Sleeping On My Own」からスタートすると、凍える冬を温める暖炉のように穏やかな気持にさせられる優しいインディーポップ「Run To The Moon」へと続いていく。3曲目「Don’t Fade Away」は初期の頃のインディーサウンドを彷彿させるドリーミーな楽曲だが、勢いで勝負するわけではなく、ヴォーカルと楽器隊のテンションの強弱で楽曲を魅せることでバンドの成熟度合いが伺えるし、6曲目に収録されている「Dare Me」でも3rdアルバムで磨きがかかったポップなメロディーラインを初期のBeach Fossilsが得意だったサウンドに乗せることに成功している。
TRACKLIST:
1.Sleeping On My Own
2.Run To The Moon
3.Don’t Fade Away
4.(Just Like The) Setting Sun
5.Anything Is Anything
6.Dare Me
7.Feel So High
8.Tough Love
9.Seconds
10.Numb
11.Waterfall